世界の終わりと世界の始まり 3頁

日曜日, 2月 22, 2015

ダンカン氏と別れてから生まれて始めて野宿というものをした。

幸いティルコネイルの住民はミレシアンに対して手を出してくることはなかった。

それどころか、食料品店の店主をやっているというケイティンという少女は食料を、

雑貨屋のマルコムは毛布をくれたのだ

私は、この村にきて始めて人の優しさに触れた気がした。

 

しかし・・・。早朝、鶏の声だけはやめてほしい

 

昼ごろダンカン氏から手紙が届いた。

ポウォール・・・もしくは魔族と呼ばれる存在について話をしてくれるらしい

「やぁ、ガラード、君ならばこのウルラ大陸でやっていけるに違いない、今まで何人ものミレシアンを見てきたわしの感が言っている」

「しかし、ウルラ大陸は完全な平和というわけではない」

「今はダンジョンに封印された状態だが・・・、魔族と呼ばれるモンスターたちが虎視眈々とこのウルラ大陸を狙っている」

つまりは、この魔族によって今後の自由が脅かされるかもしれないという事か

「平和だった街や草原では魔族によって操られた動物たちが人々を威嚇し、」

「ダンジョンの奥では魔族達がダンジョンの封印を破りこの世に出て戦争を起こす陰謀を企てている」

にわかに信じがたい話ではあるが彼の眼に嘘や偽りは見られない

しかし、もしもこの話が本当であるとするならば・・・、

ダンカン氏の手が私の肩に置かれる。

「今は人間はもちろん、全種族が力を合わせ魔族との戦いに備えねばならない時期だ。」

「そして君のような潜在能力を秘めた者が必要な時期だ、君がこの世界に来てくれたのを心から感謝する。」

「共に混乱を沈める方法を模索しようではないか。」

私は、しばし言葉が出なかった。

その間もダンカン氏は私の返事を待っているようであった。

私は、昨夜の事を思い浮かべた。

毛布をくれたマルコム、食料をくれたケイティン

もしも、ダンカン氏の言う事が本当で、

私が何もしない事によって、この二人に危害が及ぶとしたら・・・?

そんな事だけは許されない

私はそっと頷いた。

 

Citrine day ~ Kyanite day             Garrard Jeweller    手記3頁

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